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アイデンティティ

アイデン&ティティという歌がある。


アイデン&ティティは高円寺のアパートで
貧しいながら幸せに暮らしていた

ある朝、目が覚めると誰かのタレ込みで
アイデン&ティティは引き裂かれたのさ

それを何処で手に入れた 誰から買った 
問い詰められてとてもロックを知った時とは言えず

アイデン&ティティを捨てるならば
二人一緒にしてやるよと役人に言われた

一生、口にするなと肩を叩かれて
アイデン&ティティは解放されたのさ

アイデン&ティティは住みにくい街を捨て
辛く長い道を今日も歩むのさ

みうらじゅんがつくった詞。
映画「アイデン&ティティ」では主人公が歌う。

「この国にはアイデンティティがなくなってしまった。」

と、主人公は言う。

私達を取り巻く環境は、色々な情報に満ち溢れてる。
色々な情報に触れる段階で、自分を見失ったり自分を確立しづらかったりはあるの、かな。
自分の頭で物を考え、自分の気持ちの赴くままに行動し、それをよしとするならば、
確かに扱いづらい存在ではあるのだろう。集団をまとめるうえでは。

けれどなぁ。

あるものはどうしようもなくて。
いくらそれを何かで誤魔化そうとしたって無理だったりするわけで。
そういうものがなければ何かはつくれない。
自分をぶっつけて摩擦して削れて傷ついていく過程ってきっと死ぬまで大切なことだと思うんです。

自分がなかったことがない。
流されることはあっても、全部が流れることがない。
そんなような強い根を持っている自分でよかったと思う。

ない、わけがなくて、誰にでもあって、隠れているものだと私は思っています。
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