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面白い人

面白い人が好きだ。
その人の生きてきた道、これから進もうとする道、そんなものが面白い人が好きだ。

おかしなことが言えるということではない。
それは、笑いのセンスのようなもので、ここで言う面白いとは別に考えたい。

自分で考えて納得してきた道を進む人が好きだ。
自分で考えて納得した道が、いくら他人から見て滑稽であったとしても、愚かであったとしても、その道を進まざるを得ないようなまっすぐな人が好きだ。

自分を甘やかさない人が好きだ。
自分に優しい生き方と、自分を甘やかす生き方は違う。
本当の意味で自分に優しい生き方をしている人が好きだ。

そうなりきれない自分を自覚しつつ、それでも心底そうありたいと願って進んでいる人が好きだ。
そもそも、そんなことすら考えられないほど自分の道一直線、という人も好きだ。


「あなたは変人磁石を持ってる」と言われた事がある。
私と仲良くしてくれる人は、少し周囲から浮いてしまう人が多いようだ。
よきにつけ、悪しきにつけ。

否定というものを、出来るだけしたくない。
自分には理解できないけれど、その道をつき進んでいる人を否定したくはない。
それは私と相容れない考えを持っていて、信念をもっているのだから尊重したい。

けれど私の受け入れる幅は、まだまだ狭い。そういう自覚がある。
この幅は考えたり歳を取るごとにどんどん広がってきてはいるけれど。
どんな人とも、まずおなじ目線で話をする事はやめたくない。
年齢や性別や国籍や出身地は、その人を知ったあとでついてくる情報だ。
先にそれを知って判断する事は、出来るだけ避けたい。


自分に理解できないもの、自分が「異質だ」と判断したものを、人は排除しがちだけれど。
私は出来るだけそれをしたくない。
私はなぜその人がそういう信念を持つに至ったのか、その過程を知る事が楽しい。

下世話な好奇心ではない。好奇心には違いないけれど。

「世の中にこう言う考え方をする人がいる」と言うことを知ることは私にとってとても楽しく面白いことだ。

何が自分のためにとって本当に幸せなのか、が、分かっている人は素敵だ。
小さな分かれ道で迷うことはあっても、おおかたの道のりで迷いがないから。
そういう人達に囲まれている私は、幸せだと思う。


それが変人磁石という事ならば、それは私にとって褒め言葉である。
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