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いくじなし

弱い自分と対峙している。



強引に過ぎる、自分を貫く姿勢は、棘だらけの甲冑。
攻撃こそが最大の防御といわんばかりの。
その内側にある、暖かくてやわらかい部分は、とても繊細。



かろうじて留まっている私。



こんなどうしようもない状態になっていることなど知らないのだろう。
見せていないから。
もう興味もないのだろう。
私は、離れていった人間だから。



突き放してそのままになってしまった、見当違いの人選だったのだろう。
だからもう、私は用なしなのだろう。



直接ぶつかれない時点で駄目。
だから私にはその資格がない。
ならばすっぱり切ればいいのに。


自分から。




私の手に余る事はわかっているのに。
なのにどうして目が離せない?
遠くから身を案じる事しか出来ない。
それも余計なお世話なのだろうな。


恋愛感情、に、似たもの。に、左右されている。
でも、私にその資格はない。


弱い心とぐるぐる戦っている。
優しさに見せかけた、弱さと戦っている。




そして、辛うじて留まっている。
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