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焦点が合った話

きっとそういう風にできている。
ぼんやりとしていても、なんとなくわかること。


わかっているけれど、認識出来ていないこと。


指摘されてそこに焦点が当たるという感覚。


というわけで、点と点が繋がって線になりました。


逃げていたのは彼だけでなく、私も同様だったようです。


いい子を演じる。仮面を被る。


それは、自分の身を守るためだけではないよね。
それは、大切な人の気持ちを軽くしたかったり、重荷になりたくなかったりする気持ちのだったりするよね。


本心を隠す。出さない。見せない。
思った事を素直に伝える事が出来ない。


なぜ?


伝えた事で何かが壊れたりするのが怖いから。
それは、本当のことを言えば、相手を信じていないことになるのだけれど。
そこまで信じあえる関係を作り上げる事も難しいものだから。


そういう関係だと信じていても、その信じている感じを否定されるのはすごく怖いことだから。


自分さえ、少し我慢すれば。


それで穏やかにことが運ぶならば、それでいいじゃないか、と。


でも、そうやって溜め込んだ自分自身の思い、気持ちはどこへ行くのだろう。
どこへも行き場がなくなると、鮮度のなくなったそれは、澱になって心の底のほうに溜まって行く。
鮮度のあるうちに、出来るだけ新鮮なうちに、それは吐き出して欲しい。


そういう毒を抱えて生きるのは、だってつらくてくるしくて楽しくないから。


人は。


そうやってお互い迷惑かけあって寄りそうものなのだから、一人で我慢することはない。
一人では抱えきれない思いも、きっとみんなにわければ、軽くなるから。
溜まらずに昇華していけるから。




さて、私はふたりの人間にこのことを伝えなければなりません。


小さい人と、大きな人と。




皆でわっかになって、つらい思いを分け合って、楽しく暮らせるように。そのために。
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