サボテンとバントライン
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私の愛する人は、精神を病んでいます。ですが、私は、とても幸福です。 2011-07-23

あなたがなにに傷つき
あなたでなくなったのか
あなたの哀しみの深さを
私は知りません。
ですが、あなたが私を必要をしていることだけは、私は分かります。
(中略)
あなたのそばに私がいること
私のそばにあなたがいること
すべてはそこから始まるのです。
(トランス/鴻上尚史)

第三舞台が10年間の活動休止に終止符を打ちます。
復活公演が決まりました。
そして、それは、第三舞台の解散公演なることも決まりました。
思っていたよりショックが大きい自分にびっくりです。
私は10代の多感な頃に第三舞台と出会いました。
出会いはサードステージの「デ・ジャ・ビュ」。
テレビで観ましたね。当時はWOWOWや日テレの深夜、NHK教育などでたまに舞台中継を放送していました。
観てびっくりしちゃって、でもその時に第三舞台がしばらく公演していないことを知るのです。
その後、それこそビデオテープがすり切れるほどなんどもなんども観た「天使は瞳を閉じてin UK」
劇場で初めて観た第三舞台が、トランスでした。
実は私はさほど第三舞台を観ていない。
第三舞台に出会ってほどなく子供が出来たので、舞台から遠のいてしまった。
遠のいている間に第三舞台は活動休止してしまったから。
それでも、私を芝居に前のめりにさせたのは、間違いなく第三舞台で鴻上尚史なのです。
トランスの初演の頃、私は高校生でした。
私はこの舞台の冒頭の詩の抜粋のこの言葉の意味を、9年後くらいに身に染みて知るようになります。
が、それは別の話。
私の愛する人は、精神を病んでいます。ですが、私は、とても幸福です。
この台詞は、今でも割と私の心に甘く響きます。
いろいろなことを考えました。人生のたくさんのタイミングで、この台詞が頭をぐるぐる回ったりしました。
あなたがなんだって、とにかく私を必要としている限り、あなたは私の大事な大事な人なのよ。
という語りで終わるこのお芝居は、とにかく誰かに必要とされたくてもがいている人たちの話。
あなたと私がそばにいて、お世話しあっている幻想の中にいる人達の話。
心に甘く響く言葉ではあるけれど、このお芝居を観た9年後、私がそっちのほうに行かなかったのは、
家にいれば常に「現実」という素敵なものを突きつけてくれる子どもたちの存在があったからなのでしょう。
お金を稼がなきゃご飯が食べられない。
ご飯が食べられなきゃそんなことに心を奪われてる余裕も出来ない。
子どもたちは生きることにそりゃー貪欲なのです。
当時本当に小さかった私の子どもたちも、そろそろいろいろと物思うような年齢に差し掛かっています。
親子で似たような悩みに遭遇して、お互いに苦笑いしつつため息 なんて日は、きっとすぐそこまで来てる。
https://www.daisanbutai.com/
そんなことを踏まえて、この特設サイトの
「元気でしたか?10年経ちました。第三舞台、やります」
の文字に、ぐっと来てしまったのです。
鴻上の言う10年は、私にとっての13年です。
私の13年は、語り尽くせぬ濃厚な物語でございます。
そして、きっとどんな人にも、語り尽くせぬ濃厚な10年間があったのだと思います。
復活&解散公演、どう考えてもチケット取るのが難しいんですが、
これだけは本当に、観ておきたいなぁ。。。


ごきげんよう、たいこです。
え、今のが前置きなの?
みたいなー。
昨日はSLにいながらほとんど画面を見ることもなく、漫画を熟読していたのです。が、
その話は今日の夜にでも。
だってもう、第三舞台のことで頭がいっぱいなんだ!

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