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甘え下手な人

私は自他ともに認める甘えベタである。

もう、十代の頃は本当に可愛くない女だった。
なんというか…鉄。鉄壁。

すべては自分の自信のなさの現われだったような気がする。

十代の私には、女ということに対する自信がまるでなかった。


やっていることは脚本だの演出だの、
人の心を観察して分析して感じて…みたいな事をやっていたくせにである。

そして、自分が別の方面では非常に根拠のない自信を持っていた事も確かで。

どこかでその自信に根拠がない事も分かっていた。


それを認めることができずに、ただただ虚勢を張っていた時期が、
結構長いことあった。

傍目から見ると、すごーく寂しい人間である。

寂しくて寂しくて自分の事をわかって欲しくて、
幾つもの言葉を重ねては伝わらずに絶望して。


そんなことの繰り返しだった。

正直、今の私にも甘えるってことがどういうことなのか。
よくわからないでいる。

ただ、ある特定の人といるとき、ある特定の瞬間、
すごく開放された気分になることがあって。
ああ、もしかしたらこの瞬間のことなのかな、甘えるって、、、
と、思ったりする。


十代の頃から時間を積み重ねてきて、
さまざまな経験から、自分の人間としての自信が、少しずつついてきた
事も確かな事で。

私はこの自分に対する自信と、甘えるっていうことは、
かなり関係してるんじゃないかと思う。

甘えるって事がなんだか解ってないので、偉そうな事は言えないが、
例えば自分が丸ごと素っ裸になれる瞬間。
(素っ裸になったつもりでも無意識のレベルで武装している、というのは
ここには入らない。)


これってすごく難しい事だとは思うんだけど。
なんせ一人でいる時だって、丸ごと素っ裸になる瞬間なんて、
あるんだかどうだか。

こういうとき、いい感じで甘えられている気がする。
私に限って言えば。

そう言う時間を持てる相手と出会い、関係を築いて行くたびに、
自分の自信もついていっているような気がするのだ。

私はまだまだ甘えベタであるが、
そのうち、甘えのスペシャリストになってみたい…と、
思ってみたり思わなかったり…。
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