なるようになっちゃうよ なるようになっちゃうよ
そのままにしてたらなるようになっちゃうよ
駄菓子みたいな薀蓄なんか お菓子すぎて困っちゃうよ
(人事尽くさず天命を待つ/電気Groove)
なんのやる気も生きがいもなく死んでるみたいに生きたいねー
で始まるこの曲、大好きです。
こんな日があったっていいだろう。うむ。
さて、今日は久方ぶりにお芝居を観てきました。
5月は1本も舞台を観ていなかったはずなのです。おそらく1ヶ月半ぶりくらい。
今日は青山円形劇場。私が好きな劇場のひとつ。
今日観た芝居の演目は、「黒い十人の女」。当然女が10人出てきます。
私は原作となる映画は未見なのですけれど、大筋では舞台も映画も変わらないだろうという推測のもと、
3行程度であらすじを。
テレビ局のプロデューサーである主人公は、どうしようもない女たらしであって
妻もいるのに妻の他に9人の愛人がいる。
妻をはじめ、どの女も彼がそのようにあちこちで彼女を作っている事実を知っているし、本妻などは相手が誰なのかもかなり正確に把握していてそのうちの何人かとお友達付き合いもしている。
本妻以外の愛人たちも、それぞれの友達や先生やら教え子やらといわば「竿姉妹」のようになっている事実を公に認めていて、彼の話を隠さずにしたりする。
そして当のプロデューサーの彼は、そんなことを悪いと思っているわけもなく、隠さず、さらに執着もしない。
劇中で繰り返し繰り返し、彼は「僕は何もしてない。空っぽなのに女のほうが寄ってくる」と言うんだけれども、芝居を観ている限り、先に手をだしているのは男のほうである。
まるで手癖のように、目の前にいる女に優しくし、しかしその優しさはとっても軽い。
軽いことがわからないわけじゃない、んだけれど、そんなお手軽の優しさに女の人って結構弱かったりするんじゃないかなぁと思ったりするのです。
気づくと追いかけてるのは女ばかり。
しかしこの男、さきのことなど何も考えていないので
その場その場で目の前にいる「彼女」に優しく親切にしてしまうのだ。
「最初は追いかけられてたはずなのになんでいつの間に…!」
というのは、恋愛相談なんかを聞いていて一度ならず聞いてきた言葉だったりする。女から。
ケラは心のなかに女の人でも住み着いているんだろうか。
っていうくらい、見事に女心を(しかも10人分)描ききっていた。
ともすればドロドロの愛憎劇になってしまうこの題材を、あっけらかんと、しかし実に女臭く描き出せていることにため息しかでない。
10人の女は10人で集って、「あんな男は死んでしまえばいい。いっそ殺してしまおう」と、殺害計画を立てたりするのだ。しかし、10人の女は10人が例外なくその男を愛しちゃってるんだからこれ、すごい。
彼女らは同じ痛みを共有する同志だし、
また自分がその男を独り占めするためには絶対に邪魔なライバルでもある。
その微妙な立場を実に見事に再現していた。
10人が10人愛しているけれど、その愛し方も人それぞれなわけで。
その描き分けも見事としか言いようがない。
愛する人がどうしようもない男だった、という、私などにしてみれば耳の痛いことこの上ないシチュエーションに対して、10人の女が10通りの反応をする。
男に比べて女っていう生き物はなんとしたたかで、冷酷で、情が厚くて、計算高いんだろうね。
私は女としてはあれだよね。。。なんつーかダメな部類だよね。。。って心底思ったよ。
ああいう女に憧れたりもするけれど、無理だな。面倒くさすぎる。
しかしあれが色気に繋がるんだということもなんかよくわかるのでござる。
いいんだ、私は私で。
そんなわけで、円形劇場という空間の妙も手伝って、
久しぶりにどーーーっぷり余韻に浸れるいい時間を過ごしてまいりました。
普段は女優なんて名前も覚えられない私ですが、女優には女優にしかできないことがあるよなぁ。って思った。
黒い服を身につけた10人の女が、男を囲んで男を嬲るシーンがあるのだけれど。
ため息が出るほどかっこよかったんだ。。。
フジの有料放送で劇場中継するらしいんだが、観たい。。。
なんか観られる環境にいる人は、観てみるといいと思います。
うまい演技も堪能出来ること間違いないのだ。
12月の黴菌もよかったけれど、私は断然こっちのほうが好きです。もう一回観に行きたい!
しかし残念ながら、明日が千秋楽なのでござる。
明日が千秋楽だけれど、公演情報はこちら。
チラシもパンフレットもめちゃくちゃ素敵でござった。
https://www.sillywalk.com/nylon/info.html
劇場の行き帰りに聞いていたアイポッドの中身は特撮。
ケラ観て特撮を聞く。なんとちぐはぐな・・・と思いかけて我に返る。
どっちもナゴムじゃーん。
ついでに電気Grooveもナゴム出身でした。