S君編#1
A君と珍妙なラブストーリーを繰り広げている間、S君という彼からもアタックもどきを受けていた。これが人生に一度は訪れるモテ期というのだろうか。
確かにモテてる。おかしな具合にモテてる。でも、こんなにモテているというのに誰からも羨ましがられない。
これはこれで寂しいもので。
周りからは羨望のまなざしの代わりに、好奇と笑いのこもったアツい視線を投げかけられていた。
S君も大学生だった。
苦学生だった。
確かにモテてる。おかしな具合にモテてる。でも、こんなにモテているというのに誰からも羨ましがられない。
これはこれで寂しいもので。
周りからは羨望のまなざしの代わりに、好奇と笑いのこもったアツい視線を投げかけられていた。
S君も大学生だった。
苦学生だった。