サボテンとバントライン
ホーイ、サボテン 緑の光 バントラインと僕を照らしてくれ
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あのさあ、あのさあ、あのねえ、あのさあ 2018-07-23

とにかくさぁ、俺は君が好きだから
できることを君は言ってくれりゃいー
空を飛べとかとんでもないことじゃなけりゃ
大概は俺はやってみせるけどね
とにかくさぁ、俺は君が好きだから
空くらいは飛んだりもできるかもね

(あのさぁ / 大槻ケンヂ)

昨日うっかりTwitterのTLに出てきたIKUZOに反応したものです。
その流れでニコ動の大槻さんものを立て続けに見て、久しぶりに聴きたくなったのがこれ。
犬女としては共感しかない1曲です。名曲。

httpss://www.youtube.com/watch?v=gt_nu_BJ3gw

何度も書いてる気がするけれど、私が大槻ケンヂにどっぷりハマったきっかけが、この曲の収録されている「I stand here for you」というアルバムで。
人生初の大失恋期間に出会ったアルバムです。おそらくこのアルバムを作った時期、大槻さんはどん底くらいよくないメンタルだったんじゃないかなあと思うのですが、、思いっきりその当時の自分の心境とシンクロしてしまったのです。

自分の立つ場所、自分が求められるということを必死に肯定しているような、そんな曲ばかりが収録されています。全体的に優しいけれど、結構必死な優しさです。
自分自身だけの力で、自分の存在を肯定できる人は、つよい人です。
けれど、私も含めて、世の中にはそれが難しい人が案外います。
そうなってしまう原因は様々ですが、そうなると人は誰かに必要とされることを欲するんですよね。だから、尽くす。ただただ「あなたひとりがひつようです」って言われたいんだと思う。そこで安心できる。
このアルバムを買ったのは、19歳とか20歳の頃。あれから22年とか、23年とか経って、私はその辺結構つよくなりました。
色々な人との出会いや、それに伴う小さな大きな出来事、失ったり得たりしながら学んだこと。自分が本当に欲しいものはなんなのか。
そういう事は、結構シビアに自分と向き合って対話しないと見つけられません。私がそういうものをちゃんとわかったのは、30歳の頃でした。
19歳で芽生えた何かを消化するのに、10年以上かかったことになる。

ひどい傷つき方もしましたし、自殺する人の気持ちがちょっとわかったりもしましたし、非常に不安な思いをし続けましたし、今こうしてなんとなく落ち着いていられるのは、ぶっちゃけ奇跡じゃないかと思っています。
ここまできちんと歩んでこれたのは、他でもない我が子たちと、きっともう二度と会うことも顔を見ることもない、何人かの大切だった人たちのおかげだと思っています。


今はもう、全くの他人になってしまった大切な人たち。
別れは一般的に、つらくてかなしい出来事に捉えられがちです。
確かに、そういう別れもたくさんある。けれど、別れを決める時に、私達は自分の未来の幸せのことを考えている。
他でもない自分の1年後、5年後、10年後のことを考えている。
それが恋人であれ、友達であれ、家族であれ。
別れると決めた先には、必ず未来の自分の幸せがある。
だから、その時に感じた痛みって悪いものではないのですよね。
自分の本意でない別れもあるでしょう。自分が望んではいなかったものだってあるでしょう。けれど、相手がその未来に希望が持てなかったのなら、自分の望んでいたような未来は、絶対にその相手とは得られないのです。

その痛みは、未来の自分の幸せのために必要だったもの。
治療の手段なのです。だから、それは仕方がない。
痛みの中で見つけるもの、得られるものはたくさんあります。せっかくとてつもない痛い思いをしているなら、その中で得られる物はしっかり自分の身にしたほうがいいと私は思っています。
大変な思いし損とかになると、すごくもったいない。
そんなふうに考えられると、自分の明るい未来が見えてきたりするものです。
これは脳みそで考えていることで、感情ってなかなか追いつかないのですが。
ただ、一つはっきり言えるのは、脳みそできちんと考えられていれば、どうしようもなく感情が爆発することも暴走することも防げるということです。


またしても大槻さんの曲で「ロコ!思うままに!」というのがあって。
これも、稀に出る「オーケン天才かwwww」ってなるいい曲なのですが、この歌は、辛くても悲しくても、涙が流れても、いいことしかないってひたすら訴えてくる。
本当にどれだけしんどい出来事も、その経験で得たものを身につけてしまえば、得難い大切なものなのだと。そういうものを得られたという意味で、自分と関わった人達全てに、私は感謝する気持ちでいます。
そしてですね、これがおそらく一番、しんどい時に簡単にその状況から抜け出せる魔法なのだと思っています。

カテゴリー 日記